原子炉

原子炉とはウランなどの核分裂物質を燃料とし、この核分裂の連鎖反応を制御しながらエネルギーを取出す装置を言います。原子炉は原子力発電や船舶用動力を目的とした動力炉と、中性子やガンマ線照射をして放射性両位元素を作り出したり、物質の変化の仕方を調べる研究炉に大別されます。核燃料からみた場合、天然ウラン使用の原子炉と濃縮ウラン使用の原子炉に分類され、前者はコールダーホール型、東海発電所のように、同じ出力に対して大型となり、後者は軽水型のように比較的小型です。原子炉内で利用される中性子によって分類すると、高速、中速、熱中性子原子炉となりますが、ほとんどは熱中性子原子炉で、他はごく少数です。この熱中性子原子炉は、核燃料、中性子を滅速して熱中性子とする滅速材、発生した熱エネルギーを取出す冷却材、中性子を吸収しで連鎖反応を適当に制御し、炉の出力を調節する制御棒とから成立っています。