転換炉

転換炉は燃料転換炉とも言い。天然ウラン、低濃縮ウランを使った原子炉では非核分裂性のウラン２３８が中性子を吸収することで核分裂性のプルトニウム２３９に変化します。この現象を転換と言い転換を目的とした原子炉のことを転換炉と言います。プルトニウム生産炉のこの型は通常の発電炉でも、運転中に燃料の大半を古めるウラン２３８がプルトニウム２３９に変るので、転換炉の性格を持っています。転換炉では、ウラン２３８からプルトニウム２３９に変化する量は、消費されたウラン２３５の量より少なく、この量の比を転換比と言い、できるだけ転換比を高めて新しい核燃料を作りながら発電できるよう設計された動力炉を新型転換炉と言います。この転換比が１より大きくなる、つまり使った燃料より多い新しい核撚料を作るのが増殖の現象であり、これを目的とした動力炉が、増殖炉です。
新型転換炉は、商業的に実用化されている軽水型炉や天然ウラン、黒鉛滅速型炉マグノックス型などの在来型動力炉よりも、核燃料の有効利用、核燃料利用の多様化、経済性の向上を目指して各国が開発を進めていた熱中性子炉の事です。重水滅速、高温ガス冷却炉などがあります。